ネットワークを通じて人間の感覚や動作を拡張する人間拡張技術を、さまざまな分野で活用することで社会課題の解決を目指す「人間拡張コンソーシアム」が発足し、12月17日(火)より始動した。
本コンソーシアムは、NTTドコモやソニー、TOPPAN、トヨタなどの企業8社と学術専門家4人が参画し取り組みを開始。
人間拡張のエコシステム形成・拡大や人間拡張技術による社会課題の解決を目指し、様々な産業分野の企業が産官学連携を通じて、業界横断的に取り組むことを目的に設立され、内閣府主導の国家プロジェクトである戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期「バーチャルエコノミー拡大に向けた基盤技術・ルールの整備」の一環として発足した。
参加する企業や学術専門家は、人間拡張技術を構成するアプリケーション、デバイス、プラットフォームの実証や接続性の検証、さらに国際標準化の推進に取り組むほか、シンポジウムの開催やホワイトペーパーの発行を通じた情報発信など、多岐にわたる活動を展開する。
「人間拡張コンソーシアム」発足の背景
人間拡張技術は、教育格差や労働人口の減少、伝統文化の衰退といった社会課題を解決する手段として注目されており、建設、観光、教育、製造、医療など、さまざまな業界で応用が期待されている。
例えば、身体動作の拡張により、スポーツや楽器演奏の指導効果を向上させる可能性があり、指導者と生徒がネットワークで接続されたウェアラブルデバイスを使用することで、生徒は指導者の筋肉や関節の動きを自らの身体で体感しながら学べるなど、この仕組みによって、指導者が不在の地域に住む生徒でも、質の高い指導を受けられるようになり、教育格差の解消に寄与すると期待されている。
「人間拡張コンソーシアム」概要
■参加企業
「人間拡張コンソーシアム」の活動予定
人間拡張のエコシステム拡大や、人間拡張技術による社会課題の解決には、産官学の連携、多様な産業分野にまたがる企業同士の協力、さらに国際的な連携が不可欠。
本コンソーシアムは、複数業種にまたがる国内企業8社と学術専門家4名により発足したが、今後はさらなる参加者を募り、国内外の企業や学術専門家、関連省庁との連携を強化する。
これらの取り組みを通じて、本コンソーシアムは人間拡張に関連する多様なプレーヤーが集まる場を提供し、関係者間のネットワーク構築、デバイスやプラットフォーム、アプリケーションの接続性検証・実証、ビジネスパートナーとのマッチングなどを進め、技術やビジネスの発展を促進する。
問い合わせ先
人間拡張コンソーシアム 事務局
contact@human-aug.com