株式会社MESON(東京都渋谷区)は、長瀬産業株式会社(東京都千代田区)および株式会社ARCHECO(東京都渋谷区)と共同で、Apple Vision Proと開発中の触覚フィードバックデバイス「SkineticBand(仮)」を連携させたデモアプリケーションの開発と技術検証を開始した。
本取り組みは、既存のApple Vision Pro体験に触覚フィードバックを加えることで、仮想空間における没入感や実在感を高め、新たな体験価値の可能性を探ることを目的としている。人間とデジタル情報の関わり方が大きく変化する中、視覚・聴覚に加えて「触覚」を取り入れたUXが、これまでにない没入感と体験価値を生み出すと期待されており、今回の検証は、製造・産業、医療分野における空間コンピューティングの活用や、エンターテイメント分野での新たなユーザー体験提供を目指すものだ。
本取り組みの概要
本取り組みでは、長瀬産業が提供する触覚フィードバックデバイス「Skinetic Band(仮:開発中)」とApple Vision Proを連携させたデモアプリケーションを開発。具体的な役割分担として、MESONがUX設計、UIデザイン、および技術実装を担当し、ARCHECOが体験構成の企画設計を担った。
デモアプリケーションでは、ユーザーが仮想空間内のキャラクターを押し込んだり、表面を撫でたり、その形状を変化させたりする操作を行う。これに連動して、「Skinetic Band」から振動の強さや質感がリアルタイムに変化するフィードバックが提供される。キャラクターを中心とした親近感を抱きやすい演出や、操作と連動する振動フィードバックの強弱設計が施され、触覚の価値を自然に体感できるような体験が構築されており、Apple Vision Proのハンズフリー操作と組み合わせることで、直感的かつ高い没入感を持つインタラクションを実現している。
※本映像は、UX検証段階のプロトタイプ体験に基づくものであり、使用されているリストバンドは最終製品仕様ではなく理想イメージを含んでいる。
広がる空間コンピューティング活用の可能性
今回の共同検証は、単なる技術実証に留まらず、幅広い分野での空間コンピューティングの活用を見据えている。特に、触覚が極めて重要となる製造・産業分野や医療分野において、空間コンピューティングが深く浸透することを目指しているほか、エンターテイメント分野においても、これまでにない新しいユーザー体験を提供する可能性を探るとしている。
今後は、各業界が抱える具体的な課題を起点としたユースケースの開発に、他社に先駆けて取り組んでいく方針だ。
また、本取り組みに関心を持つ企業パートナーとの共創を広く募集しているとのこと。
参画企業各社の概要
本プロジェクトに参画する3社は、それぞれ異なる専門性と強みを持つ。
株式会社MESON
株式会社MESONは、「まなざしを拡げる」をパーパスに掲げ、あらゆる領域でプロダクト共創を実践する空間コンピューティングカンパニー。最新技術を活用した新しい時代の体験設計から、各企業のニーズに応じたプロダクト開発まで、空間コンピューティングを活用した企業と生活者の新たな接空間デザインを幅広く手がけている。2017年9月に設立され、拡張現実(AR)および仮想現実(VR)を含む空間コンピューティング技術を用いたサービス・プロダクトの企画、デザイン、開発を事業内容としている。
長瀬産業株式会社
長瀬産業株式会社(東京都千代田区)は、1832年に紅花などの天然染料を扱う問屋として創業した歴史を持つ。現在はケミカル業界を中心にビジネスを展開しており、世界約25カ国・地域、100社以上に広がるNAGASEグループとして、ケミカルにとどまらず、エレクトロニクス、モビリティ、エネルギー、フード、メディカル、バイオなど幅広い分野で事業を展開している。商社機能に加え、製造機能、研究開発機能を持ち、これらの多様な機能を組み合わせることで、顧客のモノづくりの課題に対しユニークな提案を行っている。
株式会社ARCHECO
株式会社ARCHECOは、原宿を拠点とするUXコンサルティング会社。これまで数多くのサービスの体験設計を手がけてきた実績を持ち、そのUX/UIノウハウを新規事業に注入し、協業や自社での事業創出を行っている。学術的アプローチを基に、さまざまなジャンルでUXを武器に挑戦しており、他社にはない独特なUIデザインも得意としている。ビジネスやマーケティングの視点を取り入れた事業創出が強みである。
本件に関するお問い合わせ
株式会社MESON
担当:熊谷 春香(くまがい はるか)
MAIL:info@meson.tokyo