メタバースにおける演劇祭などを手掛けるVR演劇コミュニティ「メタシアター」は、2024年4月3日にVR空間のパフォーマンスの支援と価値向上を推進するため、一般社団法人メタシアターを発足させた。
メタシアターが昨年11月に主催した「メタシアター演劇祭」には、5000人を越えるバーチャルユーザーが来場しており、バーチャル空間で活動するパフォーマーのための環境整備が必要として法人化したとしている。
今後は「バーチャルのパフォーマンスをよりゆたかにしたい!」の理念のもと、加盟団体やパフォーマーへのサポート事業、演劇祭の主催・運営、新設劇場の開発、バーチャル発のカルチャーを学べる「バーチャルアートカレッジ」の実施など、他にも様々な活用が予定されており、バーチャル空間における演劇やパフォーマンス活動発展への寄与が期待される。
「一般社団法人メタシアター」理念紹介
- VR空間と現実との相互交流の場を創出する
コロナ禍でやむなき理由で芸術を諦めた役者やスタッフのセカンドキャリアとして、そして活動のもうひとつの選択肢としてVR演劇をかかげます。 - VR空間での演劇活動およびパフォーマーの支援と価値向上
VRSNSではバーチャル空間を構成するためのエンジン「unity」の技術を活用したパフォーマンスが多く見られます。それらの価値向上を目指していきます。 - バーチャルにおける社会包摂を実践する
VRSNSも個人より団体の価値が重視され「無縁社会」が到来したと考えます。そういった昨今のユーザー動向を鑑み社会包摂を実践します。
事業内容
サポート事業
加盟団体およびパフォーマーに対し、以下のサポートを実施予定。
- 音楽権利、上演許可のサポート
JASRACといった音楽権利団体への使用楽曲の申請サポートす。戯曲の上演許可も同様。 - 宣伝活動のサポート
PRTimesや各種メディアへの入稿、記事作成サポート。 - 法務関係のサポート
一般社団法人メタシアターの法務担当弁護士との相談窓口を設置。
演劇祭の主催と運営
昨年11月に実施したバーチャル上の演劇祭、メタシアター演劇祭を2024年も開催。
新設劇場の開発
米国VRChat社が提供するVRChatのクリエイター向けサービス「Creator Economy」を使って、収益化可能な劇場を開発。
コンペ事業
VRChatで活動する文芸系コミュニティ「A-Literary Works.」との共催で、バーチャル上での文芸賞「バーチャルシナリオ大賞」を実施。
協業事業
現実とバーチャルの両軸で活動する劇団コメディアスと協業関係を結び、現実とバーチャル相互の表現の形を模索する。
メディア授業/スクール事業
バーチャルのパフォーマンスに特化したメディア「VREC!(Virtual Performance Event Calendar)、バーチャル発のカルチャーを学べる「バーチャルアートカレッジ」を実施予定。
理事紹介
◎代表理事:ぬこぽつ
2015年前後から、都内の小劇場で活動を開始。制作者として多くの現場を経験し、大小さまざな公演に携わる。2021年、バーチャルの世界へ。VRChatやclusterといった主要なVRSNSを中心に、様々なイベントのディレクションや外部イベントのサポートなどを行っている。2022年11月に、VR演劇に挑戦。シェイクスピアの戯曲である「マクベス」をベースに、VR演劇「マクベス」の脚色と演出を手掛け、VR業界で大きな話題となる。
◎理事:maropi
2022年よりVRChatにて演劇活動を開始。22年にVRChatで上演された、VR演劇「マクベス」での役者経験をはじめとし、VR空間での即興劇などでの役者経験をしていく中で自身でも脚本の執筆活動をはじめる。2023年にはオリジナル演劇「チョイス」の脚本、演出を務め、自身初となる公演にて大きな反響を得た。
◎理事:ともよろう
メタバース生まれの役者。VRマーダーミステリーのキャストを経て演者を志し映像作品へ出演のほか、VR演劇「マクベス」ではマクベス役で演じ本格的に演劇活動を開始。23年11月上演のVR演劇「真夏の夜の夢」ティターニア役、23年6月上演の劇団コメディアス「Bの悲劇」では探偵役を演じる。最近では即興劇やコメディ、朗読劇などにも活動の場を広げている。
◎オブザーバー等:
法人概要
一般社団法人メタシアター
〒104-0061 東京都中央区銀座1-12-4N&E BLD.7階