XREALとGoogle、Android XR初の光学シースルーXRデバイス「Project Aura」発表。Google I/Oで公開

ARデバイス開発・販売のXREALは、Googleと戦略的パートナーシップを締結し、Android XR上に構築された空間コンピューティングデバイスのエコシステム拡大に向けた取り組みを発表した。この提携の一環として、米国時間5月20日に開催されたGoogle I/O開発者会議にて、Android XRプラットフォーム向けの次世代XRデバイス「Project Aura(プロジェクト オーラ)」を披露した。

Project Auraは、Android XR向けに発表された公式デバイスとしては、2024年12月にSamsung Electronicsが発表した「Project Moohan」に続き2番目の公式デバイスとなるが、プラットフォームに導入される初めての光学式シースルー(OST)XRデバイスとなり、軽量かつテザリング方式を採用し、GoogleのAIモデル「Gemini」を搭載する。

また、Qualcomm Technologiesとも連携し、ハードウェア、シリコン、ソフトウェアの革新を結集。Android XRエコシステムの拡大と、より直感的でアクセスしやすいOSTデバイスによる空間体験の普及を目指している。

今回の発表は、特に開発者コミュニティに対する行動喚起を示しており、Android XR上で既にヘッドセットを構築している開発者は、Project Auraでアプリを簡単に最適化できるとしている。なお、Project Auraの技術詳細や仕様、利用可能性に関する情報は、2025年6月の「Augmented World Expo(AWE)」などで発表される予定だ。

「Project Aura」の特徴

Android XR初の光学式シースルー(OST)デバイス

Project Auraの最大の特徴は、Android XRプラットフォームに導入される初めての光学式シースルー(OST)XRデバイスである点だ。光学式シースルーは、レンズを通して直接現実世界を見ながらデジタル情報を重ねて表示する技術であり、自然な見え方で酔いにくく、軽量化しやすいというメリットがある。

GoogleのXR部門ジェネラルマネージャー兼バイスプレジデントであるShahram Izadi(シャハラム・イザディ)氏は、「Android XRがビデオシースルー(VST)と光学式シースルー(OST)両方の没入型デバイスをサポートするエコシステムを育てていく」とし、今回の連携が、OSTフォームファクターに空間体験を広げる極めて重要な転換点だとしている。

軽量・広視野角・Gemini AIを搭載

Project Auraは、軽量かつテザリングされたシネマティックなGemini AI搭載デバイスで、Android XRファミリーに広視野角の体験をもたらし、没入型ウェアラブルコンピューティングの新しい基準を確立するとしている。GoogleのAIモデルであるGeminiが搭載されることで、より自然なインタラクションや現実世界の情報を認識して適切な情報を表示する可能性が期待される。

Qualcommとの連携で次世代体験を追求

今回のコラボレーションには、Qualcomm Technologies, Inc.も参画しており、ハードウェア、シリコン、ソフトウェアの先進的なイノベーションを結集して、次世代のXR体験を構築している。Project Auraは、XREALの軽量XRハードウェアにおける実績、Android XRソフトウェアスタック、そして空間コンピューティングに最適化されたQualcomm TechnologiesのSnapdragon®XRチップセットを使用している。Qualcomm TechnologiesのXRシニアバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーであるZiad Asghar(ジアド・アルガス)氏は、「このコラボレーションがAndroid XRエコシステムの拡大における重要な前進を示している」とコメントしている。

XREALについて

XREALは、軽量なARグラスやデジタルと物理世界を融合させた空間コンピューティングプラットフォームを構築するAR業界のグローバルリーダーである。ARデバイス製品「XREAL Air 2シリーズ」、「XREAL One」を通じて拡張現実体験を革新してきた。ARを誰しもが利用でき、アクセスできるような世界を目指し、開発や普及活動に励んでいる。

関連リンク

日本 XREAL 株式会社(国内販売元)
> 公式サイト

参考元・引用元公式発表

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