VRで「人生経験を交換」。ミートアップイベント「Cybernetic being Meetup vol.05」が5月19日に開催

科学技術振興機構(JST)が進めるムーンショット型研究開発事業目標1「2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」。この目標の下で推進される「身体的共創を生み出すサイバネティック・アバター技術と社会基盤の開発」、通称Project Cybernetic beingが主催するミートアップイベントの第5回が、2025年5月19日(月)に東京・渋谷のFabCafe Tokyo 10Fにて開催される。

Project Cybernetic beingは、人々の身体的経験や技能をネットワーク上で流通・共有し、多様な人々が自在に行動し社会参加できる未来社会を目指し、サイバネティック・アバター技術の研究開発と社会実装に取り組んでいる。

5回目の開催となる今回のテーマは『人生経験を交換する』と題し、サイバネティック・アバター技術(※)を用いたVR体験を通じて、他者の人生を追体験することで、自己を見つめ直し、より多彩な人生の可能性を議論する。

会場では、新しい身体を可能にする体験型展示として、「人生経験交換メタバース」のデモ展示も実施される。

今回、モデレーターを南澤孝太氏(慶應義塾大学)が務め、ゲストとして、平木剛史氏(筑波大学/クラスター株式会社)、畑田裕二氏(東京大学)が登壇する予定である。

※「サイバネティック・アバター」とは、単なる人の身代わりとしてのロボットや3D映像を示すアバターに加え、人の身体的能力、認知能力、知覚能力を拡張するICT技術やロボット技術を含む概念を指す。Society 5.0時代のサイバー・フィジカル空間で自由自在に活躍するものが目標とされる。

「Cybernetic being Meetup vol.05」開催概要

  • 開催日時:2025年5月19日(月) 18:30~20:30(開場18:00)
  • 会場:FabCafe Tokyo 10F(東京都渋谷区道玄坂1丁目22-7 道玄坂ピアビル10階)及びオンライン配信
  • 参加費:無料
  • 会場定員:60名
  • 主催:慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(ムーンショット型研究開発事業目標1「身体的共創を生み出すサイバネティック・アバター技術と社会基盤の開発」(Project Cybernetic being)代表機関)
  • 共催:身体共創社会推進コンソーシアム、FabCafe Tokyo(運営:株式会社ロフトワーク)

「Cybernetic being Meetup vol.05」プログラム

18:00-18:30 開場
18:30-18:40 オープニング(小原/南澤)
18:40-19:00 インプットセッション1(畑田)
19:00-19:20 インプットセッション2(平木)
19:20-19:55 クロストーク(モデレーター:南澤)
19:55-20:00 クロージング
20:00-20:30 ネットワーキング

「Cybernetic being Meetup vol.05」参加申込

※身体共創社会推進コンソーシアム会員企業の方の参加が優先
※応募多数の場合は抽選の場合あり
※オンライン参加の場合、事前の申し込みは不要。YouTube LiveのURLから誰でも視聴可能

体験型展示「人生経験交換メタバース

人生経験交換メタバースを展示

イベントでは、新しい身体を可能にする体験型展示として、「人生経験交換メタバース」のデモ展示が行われる。これは、人生のターニングポイントに関する語りをVR体験として「再現」し、他者への経験共有や本人の中での経験の再解釈を効果的に引き起こす体験である。自身の人生経験を「ワールド」として表現し、メタバース上に蓄積することで、多様な人々の人生経験を相互に共有し合えるようになることを目指している。このデモ展示は会場参加者のみが体験可能である。

登壇者

平木 剛史 氏【筑波大学/クラスター株式会社】
2019年、東京大学大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻博士課程修了。同年、大阪大学大学院基礎工学研究科にて日本学術振興会特別研究員 (PD)。筑波大学図書館情報メディア系助教、クラスター株式会社メタバース研究所シニアリサーチサイエンティストを経て、2025年、筑波大学図書館情報メディア系准教授、現在に至る(クロスアポイントメントにてクラスター株式会社も兼務)。バーチャルリアリティ、メタバース、ヒューマンコンピュータインタラクション、触覚インタフェースなどの研究に従事。博士(情報理工学)。

畑田 裕二 氏【東京大学大学院情報学環】
2023年3月に東京大学大学院学際情報学府博士課程を修了。同年4月より同大学院情報学環助教。専門はアバターと自己、Virtual Reality (VR)、Human-Computer Interaction.「なりたい自分」をデザインする方法論について、身体所有感や行為主体感といった現象学的なレイヤーから、それが意味付けられ、経験として編纂される物語的なレイヤーまで幅広く探求。

南澤 孝太 氏(モデレーター)【慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)】
科学技術振興機構ムーンショット型研究開発事業 Projet Cybernetic being プロジェクトマネージャー。2005年東京大学工学部計数工学科卒業、2010年同大学院情報理工学系研究科博士課程修了、博士(情報理工学)。KMD Embodied Media Project を主宰し、身体的経験を伝送・創造・拡張する「身体性メディア」「サイバネティック・アバター」の研究開発と社会実装、触覚デザインの普及展開を推進。

関連リンク

「身体的共創を生み出すサイバネティック・アバター技術と社会基盤の開発」(Project Cybernetic being)
> 公式サイト

参考元・引用元公式発表

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