メタバースクリエイターズ、アミューズ等からシードラウンドで1億1,111万円を調達。「エンタメ ✕ メタバース」事業を強化へ

メタバースクリエイターのプロデュースやマネージメントなどを手掛ける株式会社メタバースクリエイターズは、シードラウンドにて総額約1.1億円の資金調達実施を発表した。

資金用途は、企業とのさらなる協業コンテンツ創出以外に、CXO人材の採用による組織強化としており、リード投資家にNESベンチャーキャピタル、新規投資家を引受先とした第三者割当増資に加え、日本政策金融公庫などの金融機関からの融資により資金調達を実施。

また、総合エンターテインメント企業である株式会社アミューズや西部ガスグループのCVCであるSGインキュベートが運営するファンドも参画し、資金面だけでなく事業面においても連携することで、「エンタメ ✕ メタバース」の強化や、リアル拠点との共創を目指す。

資金調達概要

◎調達金額:
1億1,111万円

◎調達方法:
第三者割当増資、融資

◎投資家:
NESベンチャーキャピタル、Kulture Fund、SGインキュベート、東大創業者の会ファンド、奥田浩美氏、原田明典氏、坂本達夫氏 

◎融資:
日本政策金融公庫

◎資金用途:
企業との協業コンテンツの創出、組織強化

メタバースクリエイターズの実績

2024年のコンテンツ実績

同社は、所属クリエイター自身がメタバースユーザー(住民)であることから、ユーザーニーズを的確に捉えたコンテンツ制作を得意としており、ほかにも、クリエイターを通じてメタバースユーザーのコミュニティに直接アクセスできることが強みとなっている。
2024年度には、VRChatやRoblox、ZEPETOなどの各UGCメタバースにおいて、リリース後1ヶ月でグローバルに数万〜数十万の訪問数を記録する人気コンテンツを相次いで発表。
2024年6月に、アニメ・マンガ・ゲーム作品のグッズ制作やデジタルコレクティブル事業を展開するAnique社との提携を発表し、アニメIPを活用したメタバースコンテンツも開始している。

■ヒットコンテンツ一例

・米国Avatownとのコラボレーションによる『The Avatar Studio』
・『メタプリ』(2024年7月発表)
・『AvatarNPCシステム』(2024年8月提供開始)など

今後の展開

今回の資金調達により、企業との協業やレベニューシェア型のコンテンツ開発にさらに注力し、メタバースの活用事例を創出するほか、CXO人材の採用による組織強化を予定している。
また、今回、新規引受先として参画した2社においては、出資のみならず事業面においても連携する。

Kulture Fund:アミューズが持つ様々なIPを含むエンタメ領域の事業連携により「エンタメ × メタバース」を強化

アミューズとのシナジー

株式会社アミューズおよび子会社の株式会社Kultureが運営する「Kulture Fund」は、Web3やメタバースに特化したファンドで、国内外へのスタートアップへの投資及び連携を強化、様々なIPとスタートアップの持つ技術を融合し、世界に向けて新たなエンターテインメントを創出することをミッションとしている。
アミューズの所属アーティストや保有する多様なIPなどのコンテンツ資源を3Dアバター化してメタバース上に展開するなど、新たなエンターテインメントの形に挑戦するとともに、急成長する推しエコノミーをメタバース上に拡張していく。

SGインキュベート:アジアの玄関口とされる北部九州エリアにて「リアル×メタバース」の共創を検討

SGインキュベートとのシナジー

SGインキュベートは、北部九州(福岡・長崎・熊本)を地盤とする西部ガスグループのCVCで、「地域」「サステナブル」「未来志向」を戦略的キーワードに掲げている。
北部九州は「アジアの玄関口」としてインバウンド観光を含む国際ビジネスのハブとしての注目度も高いエリアで、今後は、エネルギー事業だけではなく、不動産事業や食、介護福祉、レジャー関連まで幅広い事業を手掛ける西部ガスグループのアセットと、場所を問わないメタバースを掛け合わせた「リアル×メタバース」の共創を検討していく。

投資家からのコメント

NESベンチャーキャピタル 代表取締役 今川 信宏 氏

リード投資家:NESベンチャーキャピタル 代表取締役 今川 信宏 氏

メタバースには私たちの生活を一変させ、新たな社会基盤となる可能性が大いにあります。
現在はまだ変革の序章に過ぎず、メタバースクリエイターズ社CEO・若宮氏のアート思考と豊富な経験をベースに、メタバース市場のクリエイター支援/プロダクション事業を更に斬新なモデルへと昇華させ、地域社会を含む日本全体に新しい価値が拡がる未来を信じています。
我々も、人間味溢れる若宮氏と高揚感溢れるメタバース領域への挑戦を楽しみにしています。

株式会社Kulture 代表取締役・CEO 白石 耕介 氏

株式会社アミューズ 上席執行役員 / 株式会社Kulture 代表取締役・CEO 白石 耕介 氏

メタバースは、全く新しいユーザー体験の中で、新たな文化とコミュニティが形成されつつあり、エンターテインメントの観点からも大きな可能性を感じています。まだまだ始まったばかりの市場ですが、主役はこの世界の住人でありクリエイターの方々だと思いますし、そこにフォーカスしているメタバースクリエイターズさんのビジネスモデルには強い共感を感じ出資させていただきました。
弊社の手掛ける既存のエンタメビジネスやIPと、若宮さん率いるメタバースクリエイターズさんの知見を融合して、メタバースの住民の方々に喜んでいただけるような、新たな取り組みにチャレンジできることを楽しみにしています。

SGインキュベート株式会社 投資部 部長 三角 臣啓 氏

SGインキュベート株式会社 投資部 部長 三角 臣啓 氏

メタバースは若年層への浸透やユーザー人口の状況を見ても、将来的には次世代のインターネットとして成長する可能性が高いと判断しています。
その中で先駆けてUGCクリエイターのプロダクション事業というビジネスモデルを行い、メタバースを理解しかつ新規事業において経験豊富で実行力がある若宮さんが運営するメタバースクリエイターズは、今後大きく成長すると判断し、今回出資を決定させていただきました。
メタバース分野での事業共創については、今後の可能性も含めて一緒に検討していけることを楽しみにしております。

代表メッセージ

株式会社メタバースクリエイターズCEO 若宮和男氏

株式会社メタバースクリエイターズCEO 若宮和男

今回の1並びの資金調達には「グローバルNo.1のメタバース企業になる」という決意を込めました。メタバースはアニメやゲームなど「オタクカルチャー」との親和性が高く、日本がグローバルを牽引する領域だと確信しています。またメタバースにおけるアバターソーシャルは、人類を物理的制約から解き放ち、新しい形のコミュニティや経済圏を生み出す大きなポテンシャルがあります。
メタバースには2000年頃のインターネットのカオス感があり、バズワード化から幻滅期も経て、いよいよ本質的な成長期に入りました。その市場性に共感してくれた投資家の皆様の応援を得て、グローバルに向けさらに事業を加速させ、世界のトップクリエイターに多くの日本のクリエイターが名を連ね、日本のメタバースIPがグローバルを席巻する世界を実現していきます。

関連リンク

株式会社メタバースクリエイターズ
> 公式サイト

参考元・引用元公式発表

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