東武トップツアーズ株式会社は、観光地や名所、文化財、特産品など、地域の観光資源をメタバース化し、その魅力を国内外に発信することができる「地方創生メタバース」のリリースを発表した。
地方創生メタバースは、地域を忠実に再現した仮想空間で、国内外から来る利用者と住民がアバターを通じてコミュニケーションをとりながら、地域の観光や移住についてのPR展開が可能となっているほか、特産品などを販売するオンラインショップやLINEとの連携も予定しており、地域が抱える課題解决に向けて、デジタル技術を活用したソリューションの提供を行う。
なお、デモンストレーション版を「ツーリズムEXPOジャパン2022」(2022年9月開催)にて紹介して以降、佐賀県や宮城県村田町、和歌山県田辺市龍神村などの自治体や地域では既に活用されており、今後は、全国47都道府県にある同社の支店を窓口とし、メタバース導入支援を行なうとしている。
地方創生メタバースとは?
地域に存在する観光地や名所、文化財、特産品などの観光資源をメタバースで再現し、アバターを通じた周遊体験や、多言語対応チャットでのコミュニケーションが可能となっている。
アプリ等のインストールは不要で、インターネットに接続できる環境であれば誰でも簡単に利用できる。
メタバースに関する東武トップツアーズの取り組み
地域における課題解決に向けたメタバースの活用例
同社は2022年9月以降、地域の観光振興や関係人口の創出、地域活性化を目的として、自治体や団体と連携したメタバース化の実証を実施。
- 宮城県村田町(街並み・博物館・展示品)
- 和歌山県田辺市龍神村(橋・博物館・展示品)
- 佐賀県(遺跡)
- 福岡県北九州市(街並み)
- 第12回全国和牛能力共進会鹿児島大会(出展ブース・和牛)
- 九州DXシンポジウム(古賀市長のアバター)
上記の他、会議イベント等での実証も実施している。
大学生を対象としたメタバース制作研修の実施
同社は不足するデジタル人材の育成にも注力し、大学や都内の小学校に対してメタバース構築の出前授業を実施。
2022年12月には、大学生を対象としたメタバース構築研修を、3日間の合宿を含む2か月にわたって実施し、その研修成果として地元地域の魅力を引き出すためのメタバースを制作。
その中から9作品(京都、倉敷、大宰府など)を優良事例として公開している。