スイス東部ダボスで5月22日~26日まで開催中のダボス会議(世界経済フォーラム年次総会)は、現地時間5月23日に、世界で最も差し迫った課題について、利害関係者が一同に集まり課題に取り組むことが出来る、没入型の仮想空間「グローバル・コラボレーション・ビレッジ(Global Collaboration Village)」を発表しました。
この構想は、世界経済フォーラム(WEF)とマイクロソフト及びアクセンチュアがタッグを組んで推進していき、現時点では初期段階ながら、今後長期に渡りパートナーグループとともにグローバル・コラボレーション・ビレッジを開発し続けるとのこと。
また、グローバル・コラボレーション・ビレッジの開発と並行して『メタバースの定義と構築』に関する新しい構想も開始するとしており、テクノロジー分野を中心に60以上の大手企業や、政府、学界、市民社会の専門家を招集し、メタバースに関するガバナンス及び政策枠組みの構築を加速させ、経済と社会価値創造の機会強化を目的としている。
WEF創設者で会長のクラウス・シュワブ氏は、「1971年の設立以来、WEFは企業、政府、市民社会、その他の利害関係者が一堂に会して、重要な地球規模の問題に取り組むためのプラットフォームとして機能しており、メタバース空間であるグローバル・コラボレーション・ビレッジは、世界経済フォーラムのパブリック・プライベート・プラットフォームと対面会議の延長として存在し、よりオープンで、より持続的、より包括的なプロセスを提供するだろう」と述べています。
「グローバル・コラボレーション・ビレッジ」とは?
没入型の仮想空間に国際機関、政府、パートナー企業、市民社会組織などの主要な利害関係者を集め、より良い未来の構築に向けて、緊急の課題について取り組むためのメタバース・プラットフォーム。
主な目的として以下の事があげられる。
<国際協力>
国際交流を強化し、協調的な解決策を見出すことができる新しい仮想空間の構築
<双方向性>
主要課題に関する理解を深めるための没入型コンテンツを提供
<包括性>
地球規模の緊急課題に関する議論に対し、幅広い参加を奨励し可能にする共同パブリックスペースの提供
<影響力>
WEFのミッション・ステートメントと、世界の状況を改善するための公約に沿った形で、個人や集団がより効果的に行動できるための触媒として存在
世界経済フォーラム(ダボス会議)とは?
1971年にクラウス・シュワブ(Klaus Schwab)氏が創設した、政治、経済、学問、その他各界のリーダーが連携し、世界の主要な課題に取り組む事を目的とした国際的な非営利団体。
本部はスイスにあり、リゾート地ダボスで開かれる年次総会は通称ダボス会議として有名。