近鉄不動産株式会社とクラスタ―株式会社は、本日、大阪市内のホテルで開催された「バーチャルあべのハルカス」完成発表会において、複合商業ビル「あべのハルカス」をバーチャル空間に再現する『バーチャルあべのハルカス』が本日3月29日(水)16時よりオープンすると発表した。
バーチャルあべのハルカスは、「てんしばエリア」「17階ミドルフロア」「展望台エリア」が用意されており、『都市型メタバース』として構築したバーチャルあべのハルカスで得る知見を活かし、将来的には『観光型』『郊外型』などのメタバースを構築し、近鉄沿線全体への拡大を図ることで、新たな街づくりに挑戦していくとしている。
また、質疑応答では、今回の取り組みに対し、近鉄不動産経営企画室の吉野室長が「企業の付加価値の部分で言えば、新規顧客とのタッチポイントが増える」とメリットを語った上で、収益面においては「いまだ実証実験の段階なので不透明」としており、今後については「今後1年程度の期間で可能性を見極めていくが、1年で終わりということではなく、探究を続けていきたい」としていた。
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バーチャルあべのハルカスとは?
近鉄不動産がリアルで運営するあべのハルカスと、大阪市より管理運営を請け負う天王寺公園エントランスエリア「てんしば」をメタバース上に構築。
バーチャルあべのハルカスのエントランスの役割を担い、ゴーカート体験やクリエイターが集まるインキュベーション機能を持った「てんしばエリア」、近鉄グループ4社(近鉄不動産、近畿日本鉄道、近鉄百貨店、大阪マリオット都ホテル)のブースや待合に最適なシンボルツリー、バーチャルあべのハルカスを個人空間としても利用できるレンタルスペースなどからなる「17階ミドルフロア」、360度夜景を見渡せイベントが楽しめる「展望台エリア」の3エリアで構成されている。
オープニングイベントを開催
■アテンションプリーズ!バーチャルハルカス ナゾ解きツアー!
バーチャルあべのハルカスのオープンを記念して、3月29日(水)から4月30日(日)までの期間、謎解きゲーム「アテンションプリーズ!バーチャルハルカス ナゾ解きツアー!」を開催。
参加費は無料となっており、クリアするとリアルのあべのハルカス展望「ハルカス300」のペアチケットがもらえる。
■バーチャルあべのハルカス×VTuber音楽ライブ
4月1日、8日、15日、22日の土曜日19時より、「展望台エリア」に設置されたステージにて、人気VTuberによる音楽ライブイベントを実施。
てんしばエリア
バーチャルあべのハルカスの玄関口となる「てんしばエリア」。
数々のイベントが開催され、年間400万人を超える来場者で賑わうリアルのてんしば(長さ180m、7000㎡の芝生エリアを有する公園)をバーチャル空間に再現。
てんしばエリアには、クリエイターの作品を展示するインキュベーションエリア、フォトスポットやモニュメント、大型スクリーンや天王寺動物園、てんしばiinaなどが再現されており、ゴーカートに乗りながらてんしばエリアを体験することも可能となっている。
また、バーチャルあべのハルカス17階ミドルフロアには、近鉄特急「ひのとり」をモチーフにした空間ワープギミックの『空飛ぶ列車』からワープする形になっている。
インキュベーションエリアの作品展示
バーチャルあべのハルカス17階ミドルフロアには、こちらの空間ワープギミック「空飛ぶ列車」からワープ
天王寺動物園
イベントなどの看板が設置されている
17階ミドルフロア
17階ミドルフロアは、あべのハルカスで事業を行う近鉄グループ4社(近鉄不動産、近畿日本鉄道、近鉄百貨店、大阪マリオット都ホテル)のブースのほか、待ち合わせに最適なシンボルツリー、緑に囲まれリラックスできるチルゾーンやバーチャルあべのハルカスを個人空間としても利用できるレンタルスペースなどから構成されている。
近鉄不動産ブース
近鉄不動産ブースは、近鉄沿線で展開する「住まいと暮らしのぷらっとHOME」のバーチャル店舗がコンセプトとなっており、実際の社員がアバターとして接客する。
また、現在分譲中のタワーマンションを3D模型として再現している。
近鉄不動産ブースの入り口
リアルで分譲中のタワーマンション「ローレルタワー 堺筋本町」の3D模型
近鉄百貨店ブース
「近未来のバーチャルとリアルが交差するスペース」をテーマにしたブース。
リアル店舗の情報発信など新規顧客開拓を目的に、実際にリアル店舗で使える当たり特典が貰えるガチャが用意されているほか、キリンがモチーフの「アバターコーデアクセサリー」の販売も行っている。
近鉄百貨店ブース入り口
最新情報を発信
2階スペースにて、キリンがモチーフの「アバターコーデアクセサリー」を販売
大阪マリオット都ホテルブース
天空のホテルをコンセプトにした大阪マリオット都ホテルにちなみ、大阪マリオット都ホテルブースでは、天空のルーフトップバーが用意されている。
天空の階段を登って行くと星空が広がる空間となっており、バーカウンターでは質問に答えることで、今の気分に合わせたおすすめカクテルを表示してくれるほか、DJブースも用意されている。
大阪マリオット都ホテルブース入り口
天空のルーフトップバー
近畿日本鉄道ブース
実在する駅をモチーフにした近畿日本鉄道ブースは、実際の沿線に行かないと見ることができない鉄道車両やフォトスポットなどが用意されているほか、メタバース内でしか購入できないアクセサリーを販売している。
自動改札機になっているブース入り口
メタバース内でしか購入できないアクセサリーを販売
ブース奥は、近鉄特急ひのとりの製造過程を見ることができる「小さなひのとり博物館」となっている。
シンボルツリー・大型ビジョン
リアルのあべのハルカス17階にオープンする予定の施設を再現。
シンボルツリーは待ち合わせなどに最適な場所となっている。
チルゾーン
緑に囲まれた空間で、リラックスして過ごすことができるほか、テレワークに対応したワークスポットや複数人で利用できるミーティングスペース、そのほかイベントスペースとして利用可能な大型ビジョンなども用意されている。
レンタルスペース
バーチャルあべのハルカスを個人空間として利用できるサービスで、エントランス・ロビーまでは誰でも入室できるが、その先へは契約者のみが入室可能となっている。
また、使い方は自由だが、オフィスタイプ・プレイルームタイプが用意されており、オフィスタイプは仕事やミーティング、プライベートでのゲームなどに利用可能。
プレイルームタイプは、すべてのルームにスクリーンを用意しており、動画の共有ができるほか、的当てゲームや輪投げゲームなどが体験できる。
なお、現在は社員間での実証実験とし、しばらくは近鉄グループの社員が利用するため、一般公開などについては現時点では不明としている。
レンタルスペース入り口
エントランス・ロビー
オフィスタイプ
展望台エリア
リアルのあべのハルカス展望台「ハルカス300」と同様に、東西南北360度に広がる夜景を楽しめるエリアとなっている。
またベンチに座りながらの展望も可能で、昼の景色が出てくるギミックなども用意されている。
60階
展望台通路では、360度一周回りながら東西南北の夜景を楽しむことができる。
展望台からの夜景
58階
58階では、イベントに利用できるステージやリアルのあべのハルカスでも設置されているフォトパネルを用意。
その他に、てんしばエリアやミドルフロアへワープが可能な近鉄特急しまかぜが用意されている。
イベントステージ
リアルでも設置されているフォトパネル